5-1 「全身を見ます」では答えにならない

オステオパシーって何ですか?

こう聞かれたとき、私たちはいつも困ります。

「全身を見る治療です」——よく使われる説明です。でも、考えてみてください。整体さんも「全身を見ます」と言います。鍼灸師さんも言います。カイロプラクティックの先生も言います。

つまり、この言葉では何も説明できていないのです。

「体はつながっているので、全体を診ます」

「痛いところだけでなく、根本原因を探します」

どれも嘘ではありません。でも、これだけでは、私たちが何をしているかは伝わらない。

だから、もう少し正直に話してみようと思います。


5-2 修理屋と地図職人

体の不調を扱う仕事には、大きく分けて二つの考え方があります。

一つは、修理屋さんの考え方。

「どこが壊れていますか?」と聞いて、壊れたパーツを見つけて、そこを直す。腰が痛ければ腰を、肩が痛ければ肩を。問題のある部品を特定して、修理する。とてもわかりやすいアプローチです。

もう一つは、地図職人の考え方。

地図職人は、一つのパーツだけを見ません。地形の全体を歩いて、どこからどこへ力が流れているかを読みます。川がどこで曲がり、どこでせき止められ、どこで溢れているか。山がどちらに傾き、その傾きが谷にどう影響しているか。

私たちの仕事は、どちらかというと後者に近い。

壊れたパーツを探すのではなく、体の中で力がどう流れ、どこで止まっているかを読む仕事です。


5-3 妨げを取り除く——ホースのたとえ